ICTは介護現場でどのように役立つのか

情報通信技術を意味するICTは、介護現場においても広く利用が進んでいます。その使われ方は多岐にわたります。

例えば、被介護者の介護情報をデータベース化して介護スタッフの間で共有することによって引き継ぎ漏れをなくしたり、より効率的な介護の実現を可能にしています。
アセスメントからケアプラン、日々の介護情報を全て一つの介護システムで管理し、それらの情報を介護スタッフだけでなく、被介護者の家族も見られるため、安心して介護を任せてもらえるようになるでしょう。

また、ICTを使えば、被介護者がもし徘徊してしまった場合にもすみやかにその居場所を突き止めて助け出すことが可能です。
GPS端末を携帯させて介護システムと連携させておけば、施設や自宅から外出した際に家族がその都度モニターできるようになります。徘徊によって家に戻れなくなってしまう高齢者の数は年々増加傾向を辿っているため、その予防につながるICTには高い期待がかかっています。

さらに、ICTは介護スタッフの負担の軽減にも役立ちます。
介護の仕事はどうしても肉体労働を伴うため、少しでもスタッフの負荷を軽減するというのが肝心の課題です。そんな中、日々のミーティングをオンライン会議で行ったり、介護記録をシステムで自動的に入力できるようになれば、そのためだけに行動しなくて済むようになり、肉体的な負担を多少なりとも軽くできます。
このように、ICTによってスタッフがより介護そのものに集中して取り組めるようになれば、その分サービスの質も向上させることができるでしょう。
[関連サイト:ICTでより良い介護の現場へ